意思決定のスピードをあげるため、Squad を参考に開発組織を変えたお話
Hubbleは2022年から、Squadという開発体制を参考に組織を変更しました。(Squadについては後ほどご説明します。)
この影響で、新機能開発はもちろんのこと、既存のお客様に向けた開発にも注力することができたため、2023年1月時点でのChurn Rateは0.1%と、SaaS業界でも中々見ることのできない実績が残せたと思っています。
本日は、Hubbleの開発組織についてご紹介します!
Squadとは?
エンジニアの方でしたら、ご存知の方も多いかもしれませんが、Squadとは少数での職能横断型のチームのこと。
チーム内で意思決定を行うため、広範な権限が与えられます。ミッションを達成するためには必要な業務を自ら生み出していく必要があるため、自律的に行動することが求められる体制です。
元々はSpotifyが採用していた組織体制で、チームのことをSquadと呼んでいました。そのため開発に関わる人たちは、Spotifyモデルを参考につくられたチームのことをSquadと呼ぶようになりました。
Hubbleの開発組織の変遷
Squadを採用した組織になったのは、過去の課題を解決するため。そのため、少し開発組織の歴史についてもご紹介させてください。
創業から1年は、少数精鋭だった
Hubbleは創業当初、経営陣に加えてエンジニアが2名という少数の開発組織でした。
新機能を作るために誰かがアイディアを持ってきて、エンジニアが開発視点での指摘を行ってアイディアを詰め、CTOの藤井が設計したものをみんなで実装して形にする、というのがいつもの流れでした。
全員「Hubbleを良いプロダクトにしたい」という気持ちは同じなのですが、徐々に1番大切にする考え方が二分されます。
チームが分かれていたわけではないので、どんなリリースに向けて動くのかというのは、いつも話し合いが何度も重ねていました。
その後PdMやCSがジョインして、だんだん組織らしくなっていきます。ただ、人数が増えても「良いプロダクトにするためにはどんな開発をする必要があるか」というポイントがいつも議題になっていました。
ユーザーが増えても、まだ課題のあったプロダクト品質
徐々にユーザーが増えてきましたが、「スピードが遅い」「この機能が使えない」など、まだまだ品質に課題のある状況でした。「品質を向上させるための開発をしたい」という声はもちろん上がりますが、シード期のため新機能を沢山生み出す必要もあり、品質向上のための開発ばかりは難しい…。そんな歪な状態が続き、問題も無視できない状態になっていきます。
そこで、2021年に「将来に向けて、ちゃんと解決しよう」と新たな組織体制を考えることとなります。翌2022年にはSquadを採用した組織へと生まれ変わりました。
Squadを参考にしたHubbleの開発組織
Hubbleの組織は既存顧客のための開発にフォーカスした『NPSチーム』と、新規顧客獲得のための開発にフォーカスした『NewMRRチーム』の2つに分かれています。
これまで何をフォーカスして開発を行うかで議論していましたが、チームが分かれてそれぞれ意思決定を行い、それぞれがミッション達成のための開発を進めることができるようになりました。
そのため開発スピードも格段に上がります。2022年は目に見える部分だけでも、これだけリリースすることができました。
このチームには、CSチームも参加しています。一番既存顧客の声を聞いているチームが開発会議に参加することで、ユーザーの声を反映した開発を行うことができるようにもなりました。
チーム体制は、それぞれの思いが反映されたチーム体制となっています。Hubbleの価値をさらに良くしたい!という思いが強いメンバーはNPSチームへ。Hubbleをより多くの方々に届けるための開発がしたい!という思いが強いメンバーはNewMRRチームへ。
「そっちの気持ちもわかるけど、この開発が今は必要!」と議論していた時間はなくなり、チームのミッションを達成するためにはどんなロードマップにする必要があるか、そんな建設的な議論へと進化しました。
2023年に目指す開発体制
これまで開発にCSチームのメンバーを加えたSquadの組織を作ってきました。これによってユーザーの声がエンジニアに伝わりやすくなるだけでなく、開発チームとCSチームのコミュニケーションが増え、横の連携が強くなりました。
2023年度は、CSに限らずセールスやマーケもSquadに参加してもらい、よりチーム間の連携を強めていきたいと思っています。
もちろん、これまでも例えばセールスとエンジニアのコミュニケーションがないかというと、そんなことはありませんでした。ただ、セールスやマーケも「プロダクトチーム」と明言することで、よりチーム間の連携を行うことができると思っています。
2023年のHubbleの目標は、とても高いです。市場を開拓し、より多くのお客様にHubbleを使ってもらう、そして既存のお客様にも安定してサービスをご利用いただくためにも、組織として進化していきたいと思っています。
・・・
いかがでしたか?少しでもHubbleの開発組織について知ってもらえたら幸いです。
開発チームでは、エンジニアに限らずPdMやデザイナーも募集しています。ちょっとでも興味を持っていただけましたら、ぜひ話を聞きにきてください!